🩸 GodValley戦記 ― 営業編『血流大河』 第5話:最終面接③

GodValley戦記

「まあ、いい時計というのは分かったけど、値段がな」

最終局面、値段交渉となった。
商品は気に入ってもらっている。
あとは金額だけか。

面接の場とはいえ、人生初の営業。
値段交渉など、やったことがない。

「時計にしては3万円は高くないか」

二の矢が放たれた。

「いえ、高い時計は何百万円もしますし、
特段、高いとは思いませんよ。
社長でしたらお安いくらいです。」

これは返しになっているのか。
反応が掴めない。

「25,000円なら買ってもいいけど」

だが値引きはしない。
今回の条件は “絶対に下げない” こと。
引くわけにはいかない。

「3万円で」というやりとりが4〜5分続いた。
数字の攻防だけでは埒が明かない。

この時計の見栄えは一通り説明した。
していないのは──

付加価値。

直観が叫ぶ。

金額の話だけが漂う空気の中、
おもむろに言葉を放った。

「この時計、ただの時計じゃないんです。
お守り時計なんです。」

面接官は虚をつかれたような顔をした。

さて──
この刃は相手へ届くのか。

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🕯️ 第6話
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