CT、MRI、PET、生検、内視鏡――
検査は次から次へと続いた。
すべてが終わるまで、10日から2週間ほどかかるという。
癌と分かってはいても、これほど検査が重なるとは思わなかった。
頭では理解していた。
より良い治療のためには詳細なデータが必要であり、その収集には時間がかかる。
咽頭や食道以外にも癌が潜む可能性はある。
だから全身を調べる必要もある。
……理解はしている。
それでも静かな焦りが胸を満たしていた。
癌は早期治療が大切――その言葉が頭の中で何度も反響した。
各検査は、急性膵炎で死にかけた時や、脳血腫で入院した時に経験したものばかりだった。
それにしても私は、ずいぶん大きな病をいくつもくぐってきたらしい。
20代の頃から働き詰めで、会社の健康診断へ行く時間すら惜しいと感じていた。
しかし、今回は違った。
糖尿病での通院もあり、健康状態は常に確認していた。
ヘモグロビンA1Cは5.6、血糖値も100前後。
通院も月に1回程度の安定した状態。
癌が入り込む余地など、どこにもないと思っていた。
――それでも、来た。
まさに不意だった。
自分の体の死角から、静かに刺してきた。
検査はすべて終わった。
そしてついに、結果を聞きに病院へ向かう日が来た。
🕯️『GodValley戦記 ― 闘病編:明日への咆哮』第5話:不意
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